センサレスブラシレスモーター実験基板
センサレスブラシレスモーター実験基板
- 名称
- センサレスブラシレスモーター実験基板
- プロジェクト名
- HCBLDC_DRV8301
- 公開日
- 2016年8月20日
- 出荷中のリビジョン
- 0A(テスト基板)
説明

この基板は、Texas Instruments社のDRV8301を搭載した2電流センサ式のブラシレスモータードライバーです。
インバーター部分のNchMOSFETには東芝のTPW4R008NHを搭載し、1つのFETにつき適切に放熱されていれば最大116A(パルス440A)の大電流を処理することが可能です。(モーター1つ換算でおよそ77A)
内部にマイコンを搭載していないので、外部マイコンからのPWM信号でモーターを駆動させることが可能です。また、シャント抵抗の電流を測る電流センサを用いることで「2シャントセンサレス駆動方式」というホールセンサを用いない高度な駆動も可能です(プログラム・アルゴリズムについてはこちらで用意しておりません)。
主に小型コンピュータ(Raspberry PI)やマイコン(Arduino、mbed)などを用いた自転車(E-bike)用モーターの駆動部分の実験や、卓上NC工作機械のスピンドルモーター等の実験・駆動を念頭に開発しています。市販のラジコン用スピードコントローラやマルチコプター用ESCでは難しい細かいスピード・トルク制御などをベクトル制御にて実現するための実験に適しています。
※抵抗値の低い高回転型のモーターでは、駆動方式よってはMOSFET・モーターともに火傷を伴うほど非常に高温となります。ブラシレスモーターの駆動方式および排熱に中級者以上の理解を要する旨ご理解の上お買い求めください。
製品情報
- 基板外形
- 横95.5mm x 縦56.5mm x 高さ8.5mm
- 参考価格
- 20,000円程度
- (委託販売ページへ:スイッチサイエンス様)
- 対象
- 電気・電子・ブラシレスモーター等の駆動に理解のある中・上級者
- ユーザーによるハンダ付け
- 必要
- ユーザーによる外部部品の調達
- ピンヘッダ or ピンソケット(2.54mmピッチ-16pin x 1, 2.54mmピッチ-4pin x 1, 2.54mmピッチ-2pin x 3)
- 各コネクタ部接続用部品
- モーター出力に応じた電源用電解コンデンサ
- 同梱資料
- なし
定格仕様
- 電源用電圧
- 6.0V - 42.8V (DRV8301および内部セラミックコンデンサの耐圧に準ず)
- 信号用電圧
- 3.0V、3.3V、5V (DRV8301に準ず)
- モーター駆動電流(最大)
- 約100A (TPW4R008NHに準ず,適切な放熱条件であること)
回路図、データシート
- 回路図
- DRV8301データシート
- TPW4R008NHデータシート
使用準備および使用方法
センサレスブラシレスモーター実験基板:使用準備および使用方法
基板参考画像
▲実際の製造ボード
※シャント抵抗などの大きな部品に傾きが出ることをご留意ください
▲その他
※インジゲータ用LEDは実験時の簡単な参考用として実装されています。
回路の特性上、高い周波数のPWM信号を流すと連動して弱く明滅しますので、正確な値を取得する場合はSPIでDRV8301のステータス情報を取得してください。
▲パッケージング
※内容物は基板のみとなります(電解コンデンサ、ピンヘッダ等は付属されていません)
注意事項
- 製品には電解コンデンサ、ピンヘッダ等は付属されていません。
- 極性のない表面実装部品(チップ抵抗やチップコンデンサなど)の実装方向は写真とは異なる可能性があります。
- 使用する電源に応じて、未実装部品の安定化用電源電解コンデンサ(C103, C104, C105, C106)を取り付けてご使用ください。(合計容量は出力に応じて選定してください)
- モーターを駆動させる前に、適切な放熱条件であることを確認の上、駆動してください。モーターの駆動方式・電圧の組み合わせによっては発煙などの危険性があります。
- 製品を使用しての実験中の感電、火傷、火災には十分ご注意ください。六縁試策では製品を使用して発生した損害について責任を負いかねます。
- 電源を断っていても、バイパスコンデンサやコイル、モーターの逆起電力によって感電する可能性があります。取り扱い・保管場所にご注意ください。
- 電源にバッテリー(電池)を使用される場合は、必ず出力に応じた電流を流すことができるものを選定してください。
- 出力に応じて、DRV8301のチップ・シャント抵抗・MOSFETの適切な放熱の措置(ヒートスプレッダなどの取り付け)を行ってください。
- MOSFETの上部の銀色の部分は、FETのソース(Source)と導通しています。放熱器を取り付けられる際は必ず絶縁措置を取ってからお取り付けください。
- シャント抵抗全体は、それぞれの相のローサイド側と導通しています。放熱器を取り付けられる際は必ず絶縁措置を取ってからお取り付けください。